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せどり関連の色々な動画を見てみると、鮮やかに今着いたばかりの店舗でサクサクと利益商品を取っていく動画をあなたは見たことがあるでしょう。あれホントなのかな?嘘に決まってる!コメントを見ると、「凄いです!私も出来るようになりたいです!」色々な声があると思います。今回はよくある店舗でのせどり動画で映っているような利益商品をガンガン探し出して本当に利益を得ているのかについて解説していきます。

店舗せどりで稼げているのは本当!!?

本当に彼らが利益商品を抜いているのかについての回答は「yes」です。

ただ、これに付け加えるとしたら、

「普段彼らは日常的にやりません」ということです。んっ?何言ってるの?と思うかもしれません。店舗でのせどりというのは、店舗側の値付けミスを狙って利益商品を抜くやり方です。つまり値付けをミスれば、当然それは利益商品として生まれるわけです。今はどの店舗も買取商品がどのぐらいの値段で売却されているのかビッグデータを見ながら商品状態ごとに査定しています。ですから、基本的に大きく値段がズレることはなく、5000円で本来販売されるものが、500円になるというようなことはほぼ起こらないのです。

ですが、こうした作業を行うのは人であるため、どうしても様々な理由から(そもそもブランド名が分からなかったとか、高級ブランドでも有名じゃなかったからノーブランド扱い、店員がめんどくさいからテキトーにつけるなど)ヒューマンエラーが起きてしまうのです。だからどこかしらの店舗ではどこかしらのエラーが生まれることになり、それを見抜くことにより利益商品を見つけるわけですよね。ただし今も言ったエラー商品というのは、全体の商品の1%以下であり、平均で0.3%〜0.6%程度確率であると思った方が良いかと思います。

つまり150〜200商品に一個ぐらいは利益で言う3000~5000円ぐらいの利益商品があるかなぐらいです。勿論一撃で一万円を超える利益商品というのも中には存在します。

お店に置いてある商品が600個あるとしたら、3〜4個は見つかるイメージです。当然知識がなければスルーしてしまいます。しかも全商品が対象になるので、ブランドバッグに絞ったところで、膨大な知識が必要になります。ここで元に戻って上級者が実際にこうした知識を持っているのは長年の経験から積もったものです。そもそもの彼らの実力というのは皆さんの月利を遥かに超えるいわゆる上級者プレイヤーなのです。持っている知識量も圧倒的に違うので、見つける数も違うし、確率も違います。ほぼエラー商品を見つけ出してしまうわけです。

これを初心者の人に向けて、ほら?見つけられるでしょ?と言われても再現性がないですよね。実際は慣れれば誰でも見抜ける技術なのですが、そこに至るまでに前にお話しした膨大な時間をかけて知識を身に着けることになるのです。知識を身に着けるというのはどんな天才でも最低勉強の時間数が必要です。これは私自身が元長くやっていた講師の経験から間違いがありません。

でも実際にこうしたら出来る方法として、こういうのを身につけましょうという流れで自分の窓口にもっていくようにするという流れを作っているわけです。実際見つけられているので、利益商品を見つけることが出来ているというのは事実です。

店舗せどりは上級者向き??

上記にも述べたように店舗せどりというのは基本広範囲で知識がある人が圧倒的に強く、抜ける確率も高くなります。これはネットでもリアルでも変わりません。リサイクルショップの店舗は気軽に行くことが出来ますが、難易度は全く甘くなく、むしろ上級者じゃないとかなり厳しいです。そもそもが小売りで一般のお客さんに売っている価格帯の中でエラー商品を探すわけですからね、、ビッグデータを持ち出されたら当然確率は下がる一方なわけです。

これは99%言いきれますが、上級者プレイヤーで、「店舗をメインで回って利益を上げていますか?」と聞いて「はい、毎日足を運んで利益を得ています!」と答える人はいません。それはなぜか。はっきり言って効率が圧倒的に悪いからです。自分が店舗を回ったらもう骨も残らない状態で、じゃあ明日またその店舗に行けるんですか?また新しい商品に切り替わっているのかって話ですよね。そしたらまた違う店舗へのルーティン始めるか遠い店舗に行かなくては行けなくなるわけですから。

また店舗は3000円までの利益なら拾うことは多いですが、5000円以上になると極端に数が少なくなります。アパレルとバッグ両方やれる人、アパレルを広範囲に見れる人にとっては、店舗でも拾いやすくはなりますが、それでも拾いやすくはなるって状態になるだけで、継続的にやることはないんですよね。さっきも言った通り自分がその店舗行ったら次の回転まで待たないといけないからです。

それなら最初から皆が同じ土俵で、利益商品を奪い合う方が遥かに効率が良いのです。だって古物市場なんかは最初からそういう目的で集まっているわけですからね。

行ける店舗と行けない店舗がある??

店の方針でやたら高い店舗と良心的な店舗があります。値段のグリップはお店が握っているのでこれはどうしようもありませんね。

動画で紹介される店舗はイケる店舗になります。ここも勘違いされやすい点ですが、近所にあるからと言って数店舗回ってどこにも利益商品がないよー!泣と言ってる人がいます。これは単に実力不足ってこともあるんですが、イケない店舗はいつまでも利益商品が落ちてこないので、あなたが必ずしも悪いというわけでもないのです。

高い店舗は売る気がないぐらい高いですし、基本的にどの店舗も小売りしてる時点でネットよりも高くなります。特にショーケースにあるような高額商品はお店も強気に指してきますので、更に拾いづらいです。なので、何度か利益商品を取れる店舗は擦り続けるということです。今後も取れる可能性が高くのでね。これはリスト化しても良いでしょう。

何故あんなにも店舗せどり動画多いのか

これは簡単です。「動画栄えが良く、せどり始めたての初心者の層をターゲットにしてるから」と言うことです。

本来せどりは泥臭い作業がずっーーーと続いて月利を上げるゲームなのです。そこに華やかさのかけらもなければドラマもありません。ですが、店舗せどりで鮮やかに利益商品を見抜いて取っていくと言う編集された動画は見ていて、「すげー!」というまるでドラマを見ているような感じになるわけですね。「俺もこうなれるかもしれない!」みたいなまるでヒーロー映画を見たような感覚になるわけです。そして実際は店舗に行って挫折。そのような人が全国に90%程度を占めているわけです。

これはせどりに限らずですが、情報の取捨選択能力(情報リテラシー)を持たないといけないということです。この人たちは何のためにこんなことをしているのかを読み解くようにしなさいってことなんですよね。そもそも情報を公開する理由は、色々な理由がありますが、情報を下位に流すことで上位の人たちを潤わすことが出来るから、でもそのうちの本気の人も混ざってくるので、結果的に上位層のグループの思考もブラッシュアップされていき、コラボレーションなども組みやすくなるという狙いがあるのです。

この辺は、少しマーケティングの分野にも入るので割愛しますが、彼らは別に悪いことをしているわけではなく、全体の底上げをすることで自分たち自身も成長を押し上げようとするために行っている部分もあるのです。

ですがここでもう一回、口を酸っぱくして言いますが、動画で出てくるような人たちというのは実際はそんな店舗でのせどりは普段しないということです。ここを勘違いしないようにしましょう。やる意味がないんですから。やるとしてもレジャー感覚で何か買い物のついでだったりその程度でやるだけです。

彼らはこれを企画としてyoutubeに載せて公開しているだけです。リサイクルショップにわざわざ行って利益商品を探し出すという行為は彼らに取ってとても非効率極まりないですから。言い方は悪くなってしまいますが、彼らの最終目標は「あらゆる手を使って塾に入らせる工程を作ること」です。でもそれは決して悪いことではなく、そういうマーケティング手法をとっているということ。結果的にその中で効率的に勉強できるんだから塾に入るのはとても有効な手段であるのです。私もまずは塾に入ることを推奨しています。

でもあの動画見ると、まるでいとも簡単に利益商品を取れているので、勘違いを起こしてしまう危険性というのがあります。それだけはそういうもんだとテレビ番組のように見るのが良いということです。

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